○中野委員長 次に、河本三郎君。
○河本委員 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。自由民主党の河本三郎でございます。
大臣は大田大臣だけということであります。冒頭に、大臣の所信に対する質疑を行わせていただきたいと思うのでありますが、大変わかりやすい所信で、恐らく大臣御自身がお書きになったのだ、このように思います。
人口減少社会の入り口にあって、我々は三つの大きな課題に取り組まなくてはいけない、こういうことを冒頭におっしゃっておられます。第一は、景気回復をできるだけ長いこと持続させないかぬのだ、こういう決意で始まっておりますが、アメリカのサブプライムローンの影響などもあり、加えて原油高、円高、株安、こういう状況の中で、金融資本市場安定のためには何でもするんだ、断固たる決意で取り組むんだ、こういうメッセージをぜひ発信していただきたいという思いがありますので、大臣のお考えをぜひお聞かせいただきたいと思います。
○大田国務大臣 最近の円高、株安、この背景にありますのは、先生御承知のように、アメリカで信用不安がなかなか収束しない、そしてアメリカ経済の減速感が強まっているということがございます。
原油高につきましても、金融資本市場の変動によって投機資金が流入しているという側面が多分にございます。したがいまして、アメリカで今とられております金融政策、財政政策の効果を見きわめていくということが必要になります。
ただ、既に日本でも原油高やほかの原材料高によって中小企業の収益圧迫が顕著になっておりますので、景気を持続させていくためには、必要なところに迅速に手を打つということが必要です。
さらに、足元でアメリカ向けの輸出が既にマイナスになるということで、景気の下振れリスクが高まっておりますので、景気についても、先行きのリスクに対して早目早目に手を打っていく、万全を期していくということが必要になります。
したがいまして、今、政府としては次のようなことをやっております。
まず、昨年末の原油高騰対策に続きまして、年度末には中小企業の資金繰りを中心に中小企業対策を講じました。さらに、総理の施政方針演説ですとか、今取りまとめ中の成長戦略の中で、早期にできるものはどんどん実行していくということで、早期実施策を四月早々にも取りまとめることとしております。
加えて、昨日の経済財政諮問会議で総理から、最近の為替の変動、原油高などが経済に与える影響をしっかり点検して、中小企業に対する政府系金融機関の支援など、必要となる措置を早急に検討せよ、そして財務大臣にも、国際金融システムの安定のためにG7諸国と連携を深めよという指示がございましたので、これも迅速に対応していきたいと思います。
今、なかなかアメリカの金融資本市場の底打ち感が見えないというところで、非常に私も懸念しております。状況を細心の注意で見ながら、景気持続のために全力を尽くしたいと考えております。
○河本委員 大田大臣、成長戦略を練っておられるということでありますが、これには財政出動は伴わないんですか。どうなんでしょうか。
○大田国務大臣 成長戦略全体は、これは予算にかかわるものですし、二年目、三年目もございますが、今の先生の御質問は、早期に実施するものの取りまとめのことでしょうか。
成長戦略全体は、これからの三年、四年を念頭に置いてやっていくものですので、骨太方針に向けて今取りまとめをしております。その中で、早期に実施できるものについては四月早々に取りまとめておりますけれども、これは、基本的には財政出動は伴わないものという総理の指示を受けて、その方向で取りまとめております。
○河本委員 それは成長戦略の入り口だと僕は思っております。その入り口で、財政出動なしだ、冒頭からこう言われると、ほんまに成長戦略につながっていくのか、こういう素朴な思いがあるんですね。
ですから、今申し上げた幾つかの要因の中で、えらい目に日本経済が陥っているということですから、大田大臣の方からも、もう少し知恵を出したらどうかと。財政出動なし、こう断言してしまうとまた萎縮してしまうんじゃないか、こういう思いを持っておられる方が大勢おられると思いますので、何かちょっとおしゃれな発言をしていただければと思います。
○大田国務大臣 なかなかおしゃれな発言はできませんけれども、今まさに来年度予算を御審議いただいているところでございます。その来年度予算の中でも、早期に実施できるものをまず実施していく。そして、今現在の日本経済の状況は、アメリカ経済の減速を受けて日本経済にどんな波及が及ぶのかを慎重に見ている段階です。
今の段階では、やはり財政出動ということよりまず知恵を使って、この状況にどう対応していくのか、リスクに早目早目に対応し、なおかつ必要なところにどういう手を打つかを検討していくということが大事だと考えております。
○河本委員 大田大臣は直接の御担当ではないのですが、私のところの兵庫県は、十三年前に阪神・淡路大震災が起こりまして、その復興、復旧、いわば借金の返済が始まっておりまして、加えて、三位一体改革による地方交付税の大幅削減、それから、触れられておりました骨太の方針によって地方公債の厳格化、歳出の抑制、それから、また物差しが変わりました地方財政健全化法の制定等によりまして、三重、四重の苦しみを味わっております。
地方の元気が国の底力、こういうことだと私は信じておりますので、そういうところにもぜひ今後も目配りをしていただきたいと思います。
何かコメントがありましたら、一言お願いします。
○大田国務大臣 私も、阪神大震災のときに神戸におりましたので、その後の復興の様子も心配しながら見ております。先生がおっしゃった、地域がいろいろ厳しい状態にあるということも認識しております。
来年度予算の中でも地方再生戦略についてはいろいろな措置が盛り込まれておりますので、まずはこれが、使う側の地方の立場に立って、実効性のある形で使われますように、その点は私も心して、まずそれを心がけたいと存じます。
○河本委員 ありがとうございました。
大臣、もう御退席いただいて結構です。ありがとうございました。
次に、拉致問題についてお尋ねをするというか、注文をつけたいと思います。
まず、官房長官の所信でございますが、「拉致問題は、我が国の国家主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であり、許しがたい人権侵害であります。未曾有の国家的犯罪行為であるこの問題の解決なくして北朝鮮との国交正常化はありません。」「すべての」と言われております。さらに、泉国家公安委員長はわずか一行、「北朝鮮による拉致容疑事案の全容解明に全力を尽くします。」こういう文言でありますが、安倍官房長官時代の折は、これは北鮮と名指しをして、それで、徹底的に真相究明、容疑者の引き渡しを強く北朝鮮に求めてまいります、こういう強い決意で臨まれておるわけであります。去年の、毎年この時期に行われております北朝鮮人権侵害問題啓発週間の折も、何ら政府からのメッセージが伝わってこない、ましてや、地方においてはそういう啓蒙啓発運動のポスターすら見当たらないという状況なんですよ。
山本副大臣、こういう政府の生っちょろい姿勢だとさらになめられますので、こういう文言は僕は少し修正をしていただきたい。北鮮だ、金正日だ、こういうことをもっと明確に表明してほしい、こういう要望であります。
○山本副大臣 河本委員の趣旨はよくわかりましたので、検討させていただきたいというふうに思っております。
○河本委員 では、もう少し具体なお願い、要求をさせていただきますが、その啓蒙啓発運動に関して、カレンダーに、十二月の十日から十六日まではそういう週間であるとか、それから手帳にも、国会手帳、衆議院手帳も含めてですけれども、そういうことをきちっと明記するような方針も、副大臣じゃなくても結構ですから、そういう覚悟はあるのか、ちょっとお答えをいただきたいと思います。
○山本副大臣 ただいま河本委員から御指摘いただきましたカレンダーの件でありますけれども、カレンダーに載せてもらうためには、まず暦原本というのがございまして、暦原本というのは有識者会議で決めるわけでありますけれども、全国カレンダー出版協同組合連合会が有識者会議にお願いをして、次の次の年の暦にはどんなものがあるのかということを有識者会議で暦原本で決めます。
したがって、それにまず載せてもらわない限りはカレンダーには載らないわけでありますので、法務省の方からこの連合会に注文をつけまして、何とかそうしたことを検討してほしいということをしました。その結果、このカレンダー出版協同組合連合会の事務局から、この人権侵害問題啓発週間について盛り込むようにということをまず有識者会議に提案するというところまで今至ったところでありますので、もし、ことしの十月にそれが有識者会議で決まれば、二十二年度のカレンダーの暦原本に載るということであります。
ただ、各カレンダー会社が採用するかしないかはそれぞれの自由でありますので、どうなるかわかりませんけれども、その原本に載せるということを今提案しておるということであります。
○河本委員 手帳の方も同じ趣旨でよろしいんですか。
○河内(隆)政府参考人 お答え申し上げます。
ただいま副大臣から申し上げましたように、カレンダーにつきましては、暦原本に載らないとカレンダーには載らないという形になります。また、暦原本に載ったとしても、どの要素を盛り込むのかというのは各社任せになるわけでございますが、手帳関係につきましても同じように、私どももそういった要請等々を行い、少しでも拉致問題啓発の実を上げるようにさせていただきたいと考えているところでございます。
それから、一点補足をさせていただきますが、私ども、北朝鮮人権侵害問題啓発週間、昨年十二月十日から十六日までということで、不十分ではございますが、政府主催として国際シンポジウム、そしてまたNHK等々での放映、拉致問題を考えるみんなの集いというような形をしているところではございますが、議員の御指摘を踏まえ、地方におきましても、自治体と連携しながら、拉致問題の重要性等々が浸透するよう努力をしてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
○河本委員 加えて、公共広告機構がCMをつくってその啓蒙週間の事前に大々的に流すとか、こういうことも考えておいてくださいね。答弁はいいです。答弁しますか。
○河内(隆)政府参考人 議員御指摘の社団法人公共広告機構のテレビCMについてでございますが、毎年応募されたテーマにつきまして同機構内で検討され、採択決定されたものが作成され、翌年放映されるということになっております。したがいまして、拉致問題がテーマとして採択されるよう、これから具体的な要請等々、適切な対応をとっていきたいと考えております。
以上でございます。
○河本委員 さらに、「めぐみ―引き裂かれた家族の三十年」というDVDがありますが、これを全学校に配付して教育の材料に使ってもらうということをお願いしたいと思います。
○河内(隆)政府参考人 映画の「めぐみ」に関してでございますが、国内配給会社との関係で一定の制約がございますが、現在、上映を希望する学校におきまして順次上映を行っており、引き続きこうした取り組みを展開してまいりたいと考えているところでございます。この映画「めぐみ」につきましては、広報啓発の大変有効なツールであるというふうに認識をしているところでございます。
ただ、DVD配付については、これは、現在DVDにつきましては市販もされているところでございますので、商業権、商権を侵すことのないようにということの中で、あくまで政府としては上映権の買い取りということをしているところであり、また、日本国内での学校におきまして、拉致問題対策本部との共催によって、生徒、PTA等に対して無償で映画を上映できるように、そういった対応を進めてまいりたいと考えているところでございます。
以上です。
○河本委員 教育の原点というのは、差別の撤廃と人権擁護だと僕は信じています。だから、文部科学省の方も、今の全学校に配付するということは無理かもしれないけれども、そういうやはり広報活動をしないと、なかなかこの拉致問題は子供たちにも理解が届かないと思う。
だから、布村さんの方からも、ぜひ河内さんと連携をして、上手にやってくださいよ。答弁して。
○布村政府参考人 お答えいたします。
先生御指摘の、学校における人権教育につきましては、差別の問題、人権擁護の問題など、各学校がそれぞれ地域性あるいは学校の特殊性に応じて判断をして取り組んでいるところでございます。
北朝鮮拉致問題につきましても、重要な課題であると認識しているところでございます。これまでも、内閣官房あるいは関係省庁と連携をして、北朝鮮拉致問題に関するポスターの掲示、それから北朝鮮人権侵害問題啓発週間における取り組みについて、各学校を所管する教育委員会などの機関へ周知を図って、協力を要請してきたところでございます。
なお、社会科の教科書を申し上げますと、中学校の歴史、公民のすべての教科書において、拉致事件に関する事項が取り上げられているというのが現状でございます。
さらに、人権教育の指導が充実するような指導資料の作成を今、行っておりますけれども、その中でも、北朝鮮拉致問題を含めて個別人権課題への取り組みに関する資料を取りまとめようとしているところでございます。
御指摘の「めぐみ」という映画につきましても、内閣官房とよく連携をし、各学校において適切に行われるように促すように努力をしてまいりたいと思います。
○河本委員 山本副大臣、韓国に新政権が誕生いたしまして、前の大統領はそれほど積極的ではありませんでしたので、その新しい大統領とまた連携をして、拉致問題全面解決に向けて国家として全力を尽くす、国民運動を展開するんだ、こういう思いを強くしていただきたいと思います。
御答弁は結構です。副大臣、ありがとうございました。
佐藤副大臣、ありがとうございます。
もうずばり言います。兵庫県赤穂郡上郡町の地デジ対応なんですが、去年も議会全員が総務省の方にお邪魔をして勉強会をしていただきました。結果は、ケーブルテレビを導入するということが決まりまして、それはそれでいいんですが、何と一戸当たりの負担が十二万超ということになりそうであります。国策で地デジ対応、二〇一一年から始めるんだということに対して、住民の皆さんはえらい不満を持っておるというか違和感を持っておる。何とか特別な支援をお願いしたい。
お土産を持ってきてくれたんだと思います。答弁をお願いします。
○佐藤副大臣 今先生からお話をいただいております上郡町の話でございますけれども、ケーブルテレビ施設の整備でありますけれども、地上デジタル放送だけではなく、ブロードバンド整備という意味でも大変重要なことではないかなというふうに認識をさせていただいております。
現在、手元にあります、各ケーブルテレビの事業を調査させていただきましたが、御指摘のとおり、本件における住民の負担はかなり大きいというふうに認識せざるを得ないというふうに思っております。
多くの案件においては、地域情報通信基盤整備推進交付金に加えて、合併特例債の、有利な起債を利用する計画がありますが、ここ上郡町におきましては、その有利な起債が使えないという現状にあります。
大変住民に大きな負担を求めるような事例は幾つかあるというふうに申し上げましたが、このような案件につきましては、住民が初期に負担をするのではなく、運営事業者が長期にわたって住民から資金回収を行うことも可能ということになります。
したがいまして、来年度当初からというのは若干困難だとは思いますけれども、補正を含めて、次年度以降、このような場合に運営事業者等に有利な貸し付け等を行えるような制度創設を検討したいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
○河本委員 佐藤副大臣、ありがとうございます。
私のふるさとの上郡町というところは、よく政府が使っている限界集落に近いところもたくさんありますし、実際、そういう高齢化が進んでいる町なんですよ。加えて、中山間、森林、原野が町の九割を占めているというようなところで、もともとNHKのラジオ放送なんかも届かないところなんです。高度情報通信社会と言われてもう長いことたつんですけれども、そういう村落に対しても、今のケーブルテレビも含めて、ぜひ手厚く、手を差し伸べていただきたいということをお願いします。
ありがとうございました。よろしいです。御苦労さまでした。
宇野政務官、去年の十月にイランで横浜国大の中村君が誘拐をされました。安否については、本人の無事は確認されているんだ、こういう報道、また外務省の方からもお答えをいただいているんですが、最近の直近の御本人の安否、実際どこにおられるのかということをちょっと教えてほしいと思います。
○宇野大臣政務官 河本先生には、大変本件について御心配いただいていることを改めて感謝申し上げますが、今御質問いただきました被害者の現状について、少しお話をさせていただきます。
今、イラン政府の方では、人命を最優先ということで粘り強く対応していただいているわけでありますが、そういう中で、イラン政府の方から私どもがいただいておる情報では、被害者は、イラン、パキスタン、アフガニスタンの国境周辺の地域で拘束されているようだということであります。
また昨日、イラン政府の方から連絡いただきました状況では、被害者の方は無事であるという連絡をいただいております。
○河本委員 無事の確認は何でされているんですか。
○宇野大臣政務官 私ども、イラン政府からの情報としか今判断しようがないわけでありますが、イラン政府の方からは、あくまで被害者の無事を最優先するということで、その情報のソース等々の話は一切いただいていない状況でございます。イラン政府の方からは、無事であるということを理解してくれということしか今のところ聞いておりません。
○河本委員 政務官、済みません、本人の肉声はお聞きになっていないんですか。
○宇野大臣政務官 十月に起こってしばらくしてから本人から電話があったという事実はございました。その後、いろいろと情報があるようではございますけれども、私どもが直接今聞いているという話はございません。
○河本委員 宇野政務官、連日御苦労さまでございます。国家の威信をかけて中村君を無事救出するんだという覚悟で今後も交渉に当たっていただきたいと思います。ありがとうございました。
次に、警察です。
マナーの悪い駐車違反が横行しております。国の方もビジット・ジャパンという目標を掲げて一千万人の観光客を呼び寄せようとしている。ところが、東京駅の周辺、八重洲、丸の内にはタクシーが二重、三重、あれは駐車と言わないのかどうかわからないけれども、客待ちをしている、鍛冶橋に至ってはえらい混乱になっている、渋滞が生じているということでありますので、ああいうところを外国人観光客が見てどう思うのか、これはもう一目瞭然であります。だから、ああいうタクシーは排除してください。
○末井政府参考人 御指摘のとおり、二重、三重の駐車が、八重洲口開発計画に伴いまして、これは平成二十五年度まで続く事業計画でありますが、状態が出てきているということでございます。
先般、警視庁にこのような状態についての認識ということで、私ども連絡をとりまして、警視庁において、混雑時におきまして警察官を現場配置して違法な停車に対する街頭指導をするということと、タクシー降車場所あるいは乗車場所の正常化につきまして、タクシー協会等に申し入れを行いまして改善に努めている、こういうことでございます。
○河本委員 先ほどから議論になっておりました中国の加工食品については、もう時間が来ましたので御答弁は結構ですが、日本の警察のおっしゃっていることと中国側とは全く平行線のままだということであります。加工食品といっても、殺人食品と言っても言い過ぎではないと思います、実際に人が死んでいるようですからね。ですから、徹底した捜査をしていただきたい、このことをお願いして、質問を終わります。