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2004年 新春特集


河本三郎の「新年の誓い」

 西播磨のみなさま、ことしもご一緒に新しい年をお祝いできますことを、嬉しく、ありがたく存じます。

 昨年の年頭に、わたしは「蘇生の年」にすることをみなさまにお誓いしました。その誓いは、道なかばです。中小企業が生き返り、地場産業が復活し、働く人びとに生き生きと自信が戻るには、まだまだ不充分です。

 このたび、西播磨から国会へのただひとりの代表を責任与党から選んでいただいたことは、蘇生の道への確実な歩みとなりますし、わたしは、そのことを使命として自覚しなければなりません。

 わたしが国会に戻ったのは、私心のためではなく、まさしく「この苦境をことしこそ超克し郷土と祖国を再生させよ」とのみなさまの願いに応えるためです。
 わたしは国政に復帰してからすぐに、衆議院の内閣委員会筆頭理事、災害対策特別委員会筆頭理事、そして自民党文部科学部会・科学技術専任部会長に任命されました。

 二つの委員会で筆頭理事を務めます責任の重さは、正直、予想をはるかに超えております。国会が私を待っていてくれた。これを西播磨と祖国のために活かさなければと、身も心も引き締まる思いです。

 自民党での役職も実に大きな意味を持つものです。なぜなら、わたしたちの地元の宝である「スプリング8」を、さらに実際に活用する事業として「都市エリア型産学官連携促進事業」(予算3億円)に続いて「地域結集型共同研究事業」(予算12億5千万円)がスタートしたからです。

明けましておめでとうございます。 科学技術の実務責任のトップにわたしを据えたことは、二つの事業によって播磨科学公園都市がナノ(微細技術)材料の研究拠点として世界の注目を集める新しい希望に、ぴたりと照準を合わせた人事と言えるでしょう。

 新しい平成十六年は、こうして具体的な責任と権限を河本三郎という西播磨の代表に与えて出発しました。みなさんとあくまでも身近にご相談しつつ、責任を確実に果たし、権限を謙虚に活かしきる時です。普段の年に増して、はっきりと「迷いなき、まっすぐな道。」を歩む年になるでしょう。

 みなさま、まだしばらくは寒さ厳しい冬が続きますが、初春には明るい道がちゃんと兆しています。

 わたしたちの故郷には、すでに播磨科学公園都市という巨大な可能性を秘めた財産があります。それを、中小企業の生き返りにつなげ、地場産業支援の糧にし、雇用創出に結びつけていくことを、わたしの新年の誓いといたします。

2004年 元旦  

衆議院議員河本三郎


 

新春特別企画  総務大臣 麻生太郎 と語る


 選挙前に各地に丸いポスターが貼られていたのを皆さんご記憶でしょうか? 右のポスターで、これは昨年12月7日と今年の6月に計画した自民党主催のコンベンションをお知らせするためのポスターです。総選挙に突入したためにすべて剥がされましたが、イベント実施に変更はありません。
 まず第一弾として、昨年の12月7日に相生と太子の2会場で「03自民党コンベンション〜迷いなき、まっすぐな道。〜」が盛大に開催されました。ポスターに告知していた小泉総理の出演は叶いませんでしたが、内閣を代表して麻生太郎総務大臣が来場し、地元の河本三郎代議士と丁丁発止の白熱のトークを展開しました。

 

【麻生大臣】いま、総務大臣をしているのですが、総務省って何をするところか知っています?簡単に言えば、相生、太子をはじめ3、200市町村のすべての窓口をやっていて、その下に消防、警察、皆さんの生活に直結している郵便、携帯を含めた電話、テレビの電波もやっています。この他、年配者でいえば恩給、あるいは財務省や環境省に「おたくのこの仕組み、システム、やり方はおかしいのじゃないですか」と行政を監察する行政監察権という権限も持っている役所なんです。

 失業率がどうかとか、物価がどうかといった統計局も総務省が持っている。みんなくっつけたようなところで、旧内務省から自治省と逓信省をくっつけたみたいな、巨大な役所が総務省です。いま、そこで仕事をさせていただいているのですが、世の中の流れはもの凄く大きく変わってきています。四つあります。

 一つは、明治このかた、日本は近代工業化をやらないと他のアジア諸国のように間違いなくロシアの植民地になってしまう、そうならないためには三百諸侯ばらばらだったものを廃藩置県、中央集権にして、教育はイギリスに先立つこと3年も早く義務教育制度を採用した。国が金を出してやるから海外に行って勉強してこいと国費留学生を世界で最初に採用し、まず教育からスタートした。そして、結果として37年したら日本はあのナポレオンですら勝てなかったロシアに勝った。これは、われわれの先輩がやった偉大な政治的な功績、これに優るものはないのじゃないかと思うくらい凄い功績だったと思う。

 それから今日までずっと中央集権で、大東亜戦争に負けたあとも官僚という組織はそのまま残っている。官僚主導、業界協調という制度はそのまま残して、結果として日本は経済的には大成功した、敗戦後たった10年で。「もはや戦後ではない」という言葉が出たのは昭和30年ですが、以後通産省が産業政策を考え、大蔵省が政策金融をつけて、どんどんやって豊かになって、世界第二位の経済大国になった。不景気、不景気、不況、不況と言いながらも間違いなく外貨準備高は世界一、個人金融資産世界一、特許出願率世界一、等々数えあげればきりがないほど持っていて、間違いなく日本はアジアのチャンピオン、世界第二位の経済大国と成功した。

 

 10年で世の中変わった

 ところが、どうやらこの10年間にもの凄く大きなことが四つ変わった。一つは、近代工業化社会が終わって脱工業化社会とか、情報化社会とかいろいろ言う。

 二つ目、朝鮮事変以来続いていた冷戦もどうやら1989年のベルリンの壁崩壊をもって終わった。米ソ対決からソ連は15の国に解体、ロシアとアメリカは米ロ協調なんていうことになって、冷戦が終わった途端に世の中変わった。

「in相生」で構造改革特区構想のあり方について熱弁をふるう麻生総務大臣。 結果、何が起きたかと言えば一挙に自由主義経済市場に計画経済、共産主義経済、社会主義経済からどっと人が来た。その数が大きかった。中国から13億人、インドから10億人、ロシアから3億人、東ヨーロッパから2億人、合計28億人もの人が移った。世界人口約60億人ですから約半分。となれば当然競争が激しくなる。向こうは賃金が安く若い、かつ労働力としての質も高い、というような状況で、向こうで作ったほうが安くて良いのだからいろんな会社が出て行った。中国へ、インドへ、ヨーロッパからは東ドイツへ、ポーランド、ハンガリーへ。どんどん出ていって、結果、何が起きたかというと、インフレが終わりデフレになった。消費者物価は年々約1%弱下がっている。いま間違いなくインフレは終わってデフレになったが、これは過去70年間で初めて。そういう時代になった。

 加えてもう一つある。それは何といっても少子高齢化。高齢化が問題ではなく少子が問題です。結婚した人でも平均2・2人しか生んでいない。結婚しない女性が増えたから1・3人、世界最低の出生率と言われている。その結果どうなるかと言えば、20年前は65歳以上の高齢者1人を8人の勤労者で面倒見たが、10年前6人で、いま4人。
あと20年経つと2人で1人の高齢者を見ることになる。8人で1人を見る制度が2人だけになって持つわけはない。

 私は昭和15年生まれ、63歳。私の世代までは年金が確実にいまの制度のままでもらえます。私より若い人は真面目に聞いたほうがいい。あなた方は払うだけ払って、いざ貰おうと思ったら払う人がいないという話をしているのだから。そういう意味で、この制度をきっちりつくり直さなければいかんわけです。この四つが、この10年間でまとめて起きている。だから、世の中大変。

 これにあわせて、従来と同じ景気対策ではだめ、構造を変えなければいかんといっている話です。経済構造を改革して企業の国際競争力をつけて、もって経済成長をさせることによって景気が回復、これがわが方の一番偉い人が言っている「改革なくして成長なし」で、間の言葉が全部抜けるから何だろうなと、なかなか理解できないのですが、いま言ったようなことはどう考えても皆で変えていかなければならない。自民党も変わらにゃいかん。政治も変わらなければいかん。行政も、経済もいま言ったように時代の大前提が変わったのだから、それにあわせて変えなければいかんのです。

 

 政界も変わった

 いま、少なくとも中央集権を地域主権、大きな政府から小さな政府というように、明らかにこの流れは動き始めた。自民党も変わりつつある。一番わかりやすい例は、3年前に総裁選挙をやったが、あの時ほとんどの方は最大派閥橋本派のポマードが勝つだろうと思っていた。ところがやってみたらパーマネントだった。これは驚いたね。私も出たけど、途中からパーマネントが勝ったと思った。

播磨科学公園都市をさらに進化させる構想を熱く語る河本三郎。 だから世の中は変化を求めていると思わないと話が合わないでしょう。今回の選挙、マスコミなんかが民主党が伸びたかのごとく言うが、よく票を見ると、比例で民主党が伸びた票は40万票。合併した自由党の票を足しても40万票しか増えていない。自民党は370万票増えている。公明党も100万票ぐらい増えている。どこが減ったのかと言えば、社民党で約260万票、共産党で約210万票、合計470万票減っている。

 これは明らかにもの凄く大きな変化がこの政治の世界で起きている。自由民主党も変わった。公明党と連立を組んで4年、明らかに公明党も変わった。国旗国家法という法律も、昔は反対だった公明党が賛成したから通った。あの時、民主党はどうしたか。当時党首だった鳩山由紀夫が本会議で断固反対と頑張っていた。DNAも鳩山一郎から三代経つとこんなに違うものかと、正直たまげて、同じ三代目でも吉田家とはえらい違いだと、そう思った記憶があります。(笑い)

 有事に備えた法律をつくる時にも、自民党だけじゃなく公明も賛成した、民主党も賛成した。そして有事法制が粛々と通った。明らかにものすごく大きな変化です。

 国民保護法制も来年の通常国会で通る。戦争になった時、民間人や子供は戦闘地域と思われるところから排除する。当然のことだが、それをしなかった。そういう法律がなかったために日本は悲惨なことになった。ドイツと日本に落とされた爆弾の数はドイツが10で日本は1だが、死者は両方とも300万人。人口密度の問題か、木造とコンクリートの違いかと思ったが、調べてみたらドイツには国民を待避させる国民保護法制があった。

 こういったことを見てもわれわれは明らかに時代に合わせて法律を変えていかなければならない。きちんと対応できるような法律を整備する義務と責任が政治家には与えられている。

 この度、河本三郎さんが無事に帰ってくることができましたが、彼のこれからを私は期待している。科学技術部会の専任部会長をやってもらうことになったのですが、私が政調会長の時に決めた「構造改革特区」も三郎さんの熱意によって今日の全国展開となったわけで、科学技術分野では地元の播磨科学公園都市という宝を活かせる、そういう責任者になったのも運命のようなものを感じております。

 地元を代表する、日本を代表する政治家として大きく飛躍するためにも、今後ともご支援賜りますよう、私からも切にお願い申しあげます。(拍手)

 

 「特区」で日本を変える

三位一体について意見を述べる河本代議士。(太子会場)【河本三郎】こんにちは。皆さんの前で麻生大臣と少しお話しさせていただきたいと思います。
 実は2年前、政調会長の時代にも私の地元に来ていただいたのですが、その時にお願いをしたのが今日の構造改革特区につながったということで大変感謝しています。この西播磨は失業率が深刻で、失業率の全国平均は5・4%でしたが当時近畿地方は8%近い状態で、「これまでの失業対策や雇用対策では都市部と郡部の格差が広がるだけ。もっとメリハリのついた予算配分をしてください」と、強く申し上げたところ、まず播磨科学公園都市に雇用を生む科学技術特区を決めていただいた。これは兵庫県でも一番乗りで、姫路でも環境リサイクル特区構想を認めていただきました。これを景気対策にも結びつけていく必要があると私は考えておりますし、これからは故郷の個性をもっと活かせるような特区構想が大事だと考えますが、大臣からお話しをいただきたいと思います。

【麻生大臣】日本はアメリカみたいに大きな国ではありません。しかし、南北は長くて田植えの時期は2ヵ月半ぐらい違う。ところがこの国の制度は全国一律。ここが問題だと思う。

 地域によって差があって当たり前ではないかといっても、中央官庁で決めるとみんな一律。そこで、河本三郎さんの強い提案もあって特区構想を導入しよう、そこだけ違うことを試してみてうまくいったら全国でやろうじゃないかという話しになった。結果的に我田引水かも知れませんが、私も頑張って三郎さんの期待に応えることができた。しかし、これからが大事で、さらに肉づけをしていかなければいけないと思います。積極的に予算を投入し、税制も優遇するとか、いろいろな工夫が必要だと思いますので、これからの河本代議士の頑張りを皆さんも支えていくことが何よりです。(拍手)


【河本三郎】いま、科学技術特区では規制緩和で外国の研究者の滞在期間が2年間延長された。これで、じっくり腰をすえて研究開発ができるという環境が整ったのですが、これだけでは企業進出は望めません。県の方では分譲の土地を賃貸にしようと頑張ってくれていますが、まだまだ創意と工夫によって改善できることがたくさんあると思うのです。賃貸でなくても不動産取得税を大幅に減免するとか、法人税も黒字が出るまでは5年なら5年と決めて減免するとか、こういう制度を組み合わせて運用できればこの未来都市がもっともっと進化していくと思うので、大臣、これからもご指導ください。

【麻生大臣】特区にすればいろんな発展性が考えられます。例えばアメリカのケンタッキー州にトヨタの工場があり、その州には「トヨタ番」というトヨタ担当の役人がいる。トヨタがどこに陳情に行ったらいいかわからない時、この人のところに行くと全部処理してくれる。そのような役所が日本にあるかと言ったら、そんな気のきいた役所はない。

 ミシシッピー州に日産が進出した。ミシシッピー州も同じ手法で日産担当を任命して、これが一切やってくれている。日産のことだけをやる。不慣れな外国で役所に申請事務をするだけでも大変だから、こういうことを一手にやってくれたらものすごく助かる。だから企業は出やすくなる。というようなことを中央が一律にできないんだったら特区でやる。自由にすることによってその分だけ地方交付税が減るかも知れないが、その分だけ雇用が増える。
企業が進出したらその地域に金が落ちる。雇用が増えることによって、地域に住民税も入ってくる、事業所税が入ってくる。

 まさにいま、河本さんが言ったようなことになるのだと、確信しています。(拍手)。

 

 三位一体で地方を変える?

【河本三郎】大臣は企業家としての経験も豊富です。私も17年間サラリーマンをしてきました。貸借対照表を見られる国会議員はもの凄く少なく、麻生太郎と河本三郎かと言われているくらいです。是非とも、いろいろな角度からまたご助言をいただきたいと思います。

 総務大臣は、前職が党の政調会長で内閣と自民党の間に立ってずいぶん苦労されていると思いますが、三位一体については不満を申し上げたいと思います。これははっきり言っておきますが、税財源の委譲が不十分だからです。地方分権を進めようとしているのに、税財源を握られたままでは何も動いていかない、権限だけもらってもそれを動かす財源がなかったら何一つできない。
 大臣、これは地元の意見を代弁する問題提起ですが、ぜひこの辺をうまく裁いていただきたい。

【麻生大臣】仮に財源を与えても税金をとる相手がほとんどいない場合もある。補助金はなし、その分だけ税をあげますといっても、企業がなくて人も少なければ税金は入ってこないので、この問題は難しい。住民税、所得税とか、法人税、消費税、いろいろあるが、最終的には消費税か住民税か、こういった基幹税の移譲でないと到底うまくいかない。

 たばこの売上げ1%というと、何となく公平に思うでしょうが、だまされちゃダメ。売上げ1%といっても高いたばこが売れる都会のほうが来る率が絶対多い。高いたばこの売上げの1%と安いたばこの1%とはもらう額が違うのだから、一本いくらでやらにゃいかんと考えたのは、自民党であって役人ではない。田舎に住んでいるとこういうのがわからん。残念ながら皆さんは東京大学を出て役人になったのは頭がいいと思って、政治家はあまり頭が良くないと思っているでしょうが、違う。23歳くらいまで頭を使って役所に入ってから全然使わないからバカになる。頭もものも使わないとどんどん錆びる。そういう意味では、学校はたいしたことなくても日々悩んでいる人の方が、ずっと頭は切れる。(拍手)

【河本三郎】大臣、まだまだお話しをさせていただきたいのですが、時間がきました。
 私が提唱した特区構想が日本を変える糸口になることを期待しながら、またこれからもいろんなアイデアをぶつけさせていただきますので、これからもよろしくお願いいたします。本日は、誠にありがとうございました。(拍手)
 

2003年12月7日(日)
15:00よりin太子・太子町「あすかホール」
16:30よりin相生・相生市「相生市民会館」


 

世界の注目を集める「SPring―8」を擁する近未来の街
「播磨科学公園都市」

 新宮と上郡、三日月の3町にまたがる2千ヘクタールに及ぶ西播磨丘陵に建設された播磨科学公園都市は、平成9年8月に?まちびらき“をしてから7年目を迎えました。

 街づくりのコンセプトは、「21世紀を支える学術研究機能および先端産業の集積と、豊かな自然をいかした快適な住居環境を兼ね備える」で、日本をリードする近未来都市として大きな期待が寄せられております。街の中央には、世界最高性能の放射光を発生することができる大型放射光施設(SPring―8)を擁し、多くの研究成果をあげて世界の注目を集めておりますが、景気低迷から企業誘致や居住人口が当初目標を下回っているのが現状です。

 播磨科学公園都市は私たちが世界に誇れる?宝“であることは言うまでもなく、学術研究機能の機軸となり続けるためにも更なる努力が必要ですが、平成14年度に誘致に成功した「都市エリア型産学官連携促進事業」に続いて、先般「地域結集型共同研究事業」にも採択され、いよいよ高次元機能都市の完成に一歩近づいたと言えるでしょう。

 この「地域結集型共同研究事業」は、ライフサイエンスや環境など8分野が対象で、兵庫県の提案はSPring―8を活用してナノサイズ(10億分の1)の材料開発をするもので、今後さまざまな産業に応用が可能になります。

 また昨年、この播磨科学公園都市が「先端光科学技術特区」に指定され、外国人研究者の在留資格を3年から5年に延長することや、研究と事業の両分野で活動することが可能になるなどの規制緩和も決定しました。

 これらの事業は、街の活性化を決定づけるものではありませんが、人と技術と情報が集まれば新産業の集積につながり、新たな雇用を生み、人々が笑顔で集える街になるものと確信します。

世界最高レベルの放射光発生
SPring-8では、電子銃から発生した電子ビームを、線型加速器により1GeVまで加速した後、シンクロトロンに導入して8GeVまで加速します。この電子ビームを蓄積リングに導入し、8GeVのエネルギーを維持させながら、偏向電磁石や挿入光源により放射光を発生させます。発生した放射光は、ビームラインを通して、蓄積リング棟内外に設けられたハッチ(光学ハッチと実験ハッチ)に導かれ、いろいろな実験に利用されます。



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河本三郎が推す事業紹介

地域結集型共同研究事業 〜SPring-8で“産学官”が連携


 「地域結集型共同研究事業」は、文部科学省の目玉事業として平成9年にスタート、現在18地域で実施され、さまざまな研究成果を生んでいます。

 昨年の10月には、兵庫県が提案した「ナノ粒子コンポジット材料の基盤開発」が採択されましたが、これはSPring―8を利用して複合材料を組織するナノ粒子の性能を分析し、例えばゴムが熱や圧力で変化する過程を計測することで低燃費の高性能タイヤの開発につながるとか、環境に優しい塗料・接着剤などいろんな分野の新産業に応用が可能になります。

 予算としては、今年1月から5年間で12億5千万円の研究費を受けて事業が進められる予定で、SPring―8を擁する播磨科学公園都市が国際的なナノテクノロジー研究開発の拠点に発展していくことにもなります。

 
下の図は、採択された「ナノ粒子コンポジット材料の基盤開発」の概要図で、一番下に「ナノマテリアル産業の振興、集積」と表現してあるように、科学知識が生産現場に直結すれば地元での新産業の創出、新雇用の創出につながり、近未来都市・播磨科学公園都市から日本を変えることも現実離れした話しでなくなるでしょう。

兵庫県より提案のあった事業概要


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